ゴーストトリック レビュー

このゲームをプレイしたのは2012年10月。
DS版を買ってしばらく積んでいたのだけど、ハロウィンの季節にいいかもしれないとプレイを始めたのがこれでした。
まぁ、ゲーム中にはクリスマスツリーが飾られていたのだけど・・・

トーリー

主人公はなんらかの理由で死んでしまった幽霊。
記憶をなくしているため、「死者のチカラ」を使い、自分の素性を探していく。
そんな感じのミステリーADVゲームです。

死者の能力についてのオカルト要素?もストーリー上にしっかり関わってくるので、ストーリーの評価も好みが分かれるようです。わたしもうまくまとまっているとは思うのだけど、そのあたりの引っかかりもあって大絶賛するほどではなかったかな。
やはり複線の回収はいい感じではあったけど、後半に急速に話が展開し、話についていくのが大変でした。
敵対していた組織?や、「アシタール」についてが納得のいく展開で掘り下げられてたらもう少しストーリーは好印象だったかもしれません。

システム

その「死者のチカラ」が以下の能力、つまりこのゲームのシステムですね。
1.自分のすぐ近くにある、生き物以外の物体に「トリツク」ことができる。
(移動は「トリツク」を繰り返すことで行うことが出来る。)
2.とりついたものを「アヤツル」ことで、物体を少しだけ動かすことができる。
(ただし、重い物等動かせないものもある)
3.死者が死ぬ4分前に時間を巻き戻し、上記のチカラを使うことで死の運命を変更することができる。
4.通話中の電話にトリツクことで会話内容を盗み聞き、さらに通話先の電話へと移動できる。

最初にこのシステムをチュートリアルで知ったとき、さすがに4の電話のあたりは都合よすぎるんじゃないかと思いました。便利なんだけどね。
急に後半(10章)になってからいきなりシステムが増える(詳しくはネタバレだから書けないけど)のも、下手に身構えちゃったからもう少し中盤から入って慣らす事が出来たほうが嬉しいかもしれません。

全体の難易度は低めかと思います。
とにかく物を動かして駄目ならやり直すを繰り返す、総当見たいな感じ。
「アヤツル」で小さな物を動かし、より大きな物や人に影響を与えていく感覚は「ピタゴラ装置」に近いです。見てて気持ちよかったですね。
やり直す回数に制限はないので緊張感は薄めです。基本的に「アヤツル」機能を使える物体は限られているし、ゲーム中や手詰まりまたは失敗した時(ゲームオーバーは無い)に登場人物たちがヒントをどんどん出してくれるので、サクサク進める事ができました。欲を言えばヒントの量を調節して難易度選択できたりするといいかも。
やり直すと人物の行動等のタイミングを計ることもやり直しになるため、ちょっとだるい。例えば早送りできる機能など、この辺の改善があればかなり嬉しかったです。
しかし9章の某所はやり直しが大変な上にノーヒント、さらに多少のアクションゲームのセンスが必要なので難しかったです。やっぱりせめてやり直しが楽だったらなぁ・・・

操作はDSのタッチパネルでプレイしてました。十字キーでもいいけどちょっと正確性に欠けるかもしれません。
BGMもいいので落ち着ける場所でプレイしたほうがよさそう。

キャラクター&グラフィック

しかし、不満があったのはこの程度であり、グラフィックやキャラクター等の演出はとてもよかったです。
まずキャラクターたちが魅力的で、個性的。というかキャラが濃い。キャラが濃すぎて記憶のない主人公が突っ込みにしか回れないレベルにキャラが濃い。そんな掛け合いは本当に見ていて楽しいです。
登場人物は結構多いのだけど、今までのストーリーの状況をまとめてくれるメモ機能もあるし、キャラの特徴が強いため、とても覚えやすかったというか思い出しやすかったというか。

お気に入りのキャラはやっぱり勇ましき小動物「ミサイル」くん。わんこです。
ios版の無料で遊べるシナリオにもしっかり出てくるからやれる人は見てみて、かわいいから。
わたしも入れてキャプチャーとりまくったから。もしわたしがiphoneゴーストトリック全話買っちゃったら誰以外でもなく彼のせいです。
犬飼ってるからね、犬キャラには弱いよね。大神のアマテラスとか。あとEDもおいしい。動物好き的な意味で。
そういえば大神もカプコンだよね。動物好きに優しいなカプコン

グラフィックはレトロゲームにも通じるお芝居のような横視点で、CGをドット絵風に書き換えたもの。
今時珍しいボイス無しの硬派さと萌えを狙わないポップなキャラクターイラストはSFCの時代にゲームをしていた世代にとってはちょっと嬉しい。
その画面の中でキャラクターがまるで役者のように、ものすごくきれいにぬるぬると個性的な動きで動き回るわ踊りまくるわ・・・。もともと一人ひとりが超個性的なキャラクターなのに、さらに動きや仕草も印象深く、動きで思い出すキャラもいるほど。
看守の先輩の「テンテコの舞」とか見入っちゃうもんね。思わずちょっと自分でも練習してしまったww

プレイ後

17章+最終章の18章仕立てですが、クリア後のオマケは今までのメモ(キャラクター紹介・ステージ紹介)を自由に見られるモードの追加と章を選んでプレイできることだけ。
2周目以降をプレイする意味は複線にニヤリとするか、電話移動で寄り道をする程度なので、もう少しやりこみの要素や簡単なシナリオ分岐があってもよかったかも。

ios

iphoneでも無料で2章まで遊べるということでDLしてやってみました。
画面が1つになったので、DS版で上画面に出ていた情報が画面右側に小さく表示されます。慣れないとちょっと見逃しそう。
グラフィックもアラが取れた感じできれいに見えますが、DS版のドット感がある方がわたしは好み。
操作はタッチパネル。ペンよりお手軽感があってわたしは好きです。

まとめ

逆転裁判と同じ人が作っているらしいですが、わたしは逆転裁判やったことないんですよね。
今回よかったから目をつけてみようかな。
オカルトな展開に目をつぶれて、ピタゴラ装置が好きな人。あとサクッと手軽にできるゲームを探してる人ならはまるんじゃないでしょうか。